大須あっぱれ伝とは?

大須商店街では1年を通してさまざまなイベントが行われ、何十万人もの人々が商店街を訪れます。
大須で行われるお祭りは商店街の人々の手づくりです。そこには人々を魅了するため、日々努力を惜しまない大須商店街の方々がいます。

この記事は、月刊誌『中部経済界』で取り上げられた内容(大須経済新聞の記者・FP石原の石原基次さんが取材し寄稿)をもとに作っています。

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大須あっぱれ伝 その3

大須仁王門通商店街振興組合
理事長 今泉 祥(きさし)さん
「煎餅楽 玉泉庵」

2009年、100年に一度と言われる不景気の中、各地の祭りやイベントが中止になったり縮小されていた。そんな中、10月10日・11日開催の第32回大須大道町人祭(実行委員長 今泉 祥さん)では、前年まで100円で販売していた祭りのガイドブックを無料配布「よっ、太っ腹!」するなど、祭りの質を落とすことなく内容をさらに充実させ、お客さまに「笑いと元気」の提供を目指した。


笑う大須に元気あり!

江戸時代、名古屋城下の寺町として、大須は栄え、芝居小屋や大道芸で賑わい、戦前までは名古屋一の繁華街として発展していた。

「ボロボロの街」に祭りが誕生
ところが、戦後の大須は、時の流れに取り残され、30数年前には「生きていた街がボロボロに」なった。
大須大道町人祭は「かつての賑やかな華やかな街、辻々で大道芸が盛んに行われていた大須を再現したい」という商店主たちの思いから31年前に始まった。初代実行委員長は、原 智彦。「ぬくもりと人情味のある大須」に惹かれ、移り住んだ若者のひとりである。1978年10月、第1回大須大道町人祭は、誰もがビックリする内容と人出で「ボロボロの街」を変える出発点となった。

「祭りの掟、3箇条」ができた!
大成功の第1回大須大道町人祭。ただし、賑わったのは祭りの2日間だけ。翌日は、またガラーンとしたいつもの街に戻っていた。
しかし、この時すでに「将来の大須」のための力強い動きが始まっていた。その先頭に立ったのが伊藤くだもの店の店主、伊藤寿昭(故人)である。伊藤は祭りが終わるとすぐに、翌年の第2回に向け、若手商店主たちと熱い議論と飲ミュニケーションを始めた。そして30年前「祭りの掟(おきて)」3箇条ができた。

「掟その1」オール大須!
お客さま、大道芸人、町人、みんなで参加する楽しい祭りを目指す。
この「オール大須」の精神は、今も「大須の街づくり」の基本理念となっている。
しかし、当時の大須では、各通りごとの組織、活動はあったが、大須商店街全体としてのまとまりは弱く、バラバラであった。また、老舗の店主と新規に出店した店主との間には目に見えない壁があった。さらにご年配の経営者と若手経営者の間にも溝ができていた。それらを全て取り除き、一緒に力を合わせ、汗を流すことができるようになったことが「オール大須」で作る「大須大道町人祭」の最大の成果である。
10年位前からは、大須と祭りが大好きなボランティアの皆さんが加わり、「オール大須」の輪がさらに大きくなっている。

「掟その2」手づくりの祭り!
エージェントに頼らず、町人による手づくりの庶民の祭りを目指す。
当時も今も「エージェントに頼らず」商店主の手づくり、手弁当で、祭りは企画、運営されている。もっとも当時は、資金不足でエージェントに頼れなかったという実体ではあった。しかし、手づくりの効果は、とても大きかった。
名古屋まつりの英傑行列に対抗した子供英傑行列。その鎧、兜は、町人が集まり夜なべで手づくりした。鬼泣かせや輪投げなど子供たちが喜ぶ様々な仕掛けも作った。
その技術?は最近の祭りにも活きている。2007年、祭りの前夜祭として盛大にとりおこなわれた「お鍬祭り」で登場した大きなクジラ、タコ、招き猫は、町人とボランティアの皆さんによる手づくりの究めつきであった。2009年も10月9日前夜祭の「金と銀の祝柱争奪戦」に向け、密かに手づくりで準備が進められている。手づくりだからこそ「オール大須」で熱く燃え上がるのだ。

「掟その3」実行委員長は一生に一度しかできない!
その目的は、将来の大須商店街の担い手、リーダーを育てるため。実行委員長は、一年間「祭り」にドップリ関わることで、ますます「大須」に惚れる。「祭り」が大須のリーダーを育て、そのリーダーたちが、将来の街を作っていくのだ。
この「祭りの掟、3箇条」を作り、自ら第2回大須大道町人祭実行委員長を務めた伊藤寿昭の遺志は、ずっと代々の実行委員長に引き継がれている。

街が生き返った!
大須大道町人祭が回を重ねるにつれ、ふだんの商店街にもお客さまが増え「ボロボロになっていた街が生き返った」。まさしくこの祭りが「大須が元気」の源である。
2009年も、10月10日・11日に第32回大須大道町人祭を開催する。「お~っす(大須)!祭りだよ全員集合!」していただき、ごゆっくり祭りをお楽しみください。
そして今、2010年の祭りへ向け、すでに次の実行委員長による準備が始まっている・・・大須を愛するお客さまのため、今後もオール大須で、もっと面白い祭り、もっと元気な街を目指していく。

「煎餅楽 玉泉庵」

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